12月8日第17回講座開催

午前の部「日本のお茶の文化」

  講師:つぼ市製茶本舗  谷本順一講師

 

お茶の栽培からの現場感覚による日本の農業全体の将来の課題などを大きな視点から指摘がなされた。

農家の著しい減少、食糧確保に対する諸外国との競争激化、気候変動などの厳しい状況を前段として問題の提起をされた。

そのうえで、「お茶とは」、「茶道とは」といったことについての歴史について分りやすい解説がなされた。

特に、茶道といえば「千の利休」、この歴史的人物について単に茶道というの止まらず、歴史の中で、更には堺という都市社会における存在といった観点での見方を講じられた。

いわゆるお茶といってもその淹れ方も歴史的に変遷をたどっている。

その移ろいを右図のように整理された。

また、その中で、抹茶と末茶の違いを具体的に教えられた。

堺という街で「茶を嗜む」楽しみの1つの形態ということでの3階建ての蔵の紹介があった。左図のような瓦葺の屋敷と立派な3階建ての蔵がある。堺はかように先進的なまちであり、その中で風雅を楽しむという文化がはぐくまれたようである。

お茶を通して堺という先進的都市の変遷を実に興味深くご紹介いただいた。

午後の部:「介護にまつわるお金の話」

講師:  生涯学習インストラクター  西本裕子講師

まず、介護、支援を必要とする人々についての実情の紹介。

日本の高齢化社会においては当然ながら介護を必要とする人が増大していく。そういった中での、費用・期間、更にサービスを受けるための申請方法などをお教えいただく。

特に講師の身近な体験からのお話が随所に挟まるため大変わかりやすく、かつ身近に感じられた。

介護サービスを実際受けるとどのくらいの費用が発生するのかというのは大きな関心事であろう。

介護サービスの種類、自己負担額の算定基準などの説明の後実際の負担額を右図のように介護保険での支給限度額とそれに伴う自己負担額などの説明を受けた。

 

左図は、自宅で介護を受けた場合の自己負担額の目安である。

他にも、施設利用の場合についてのもろもろの説明を受けた。

まず、高齢者向けの様々な施設の分類と其の相違点、それらにおける費用の発生の異なり方などである。

最後にこういったサービス・施設を利用した場合で、利用者負担が高額になったときの軽減制度についての説明を受けた。

 

受講者も将来的にお世話になるかもしれないということで皆さん真剣に聴講されていた。