午前 堺市立中央図書館見学


 午前中は堺市立中央図書館の見学をしました。

館内では2組に分かれ、館内書庫の見学と、「堺市史」についての説明をしていただきました。

 館内書庫の見学では普段はめったに見学できない地下にある書架を回りながら、保管されている書物や保管方法などについてくわしく聞くことが出来ました。

 分類の仕方や、閲覧・貸出方法なども併せて丁寧にお話ししてくださいました。江戸時代からの貴重本や寄贈された書物、最近休刊になった「週刊朝日」も創刊号から全部合本されて保管されていました。

 

 「堺市史」のお話の中では、「市史」の初版本が丁寧に保管されており、その装丁の美しさに感心しました。また、「古地図」や「引き札」の原本を見せていただき、堺の街の変遷が地図に如実に表れており、引き札が現代の「宣伝」と同じ役割や目的があったということがよくわかりました。

 

 

 

 





午後 堺市博物館「弥生時代と堺」講座


午後からは堺市博物館で橘泉学芸員から「弥生時代と堺」というテーマで、2時間にわたりスライドを交えて、

 

  弥生時代とは?

 

  堺の弥生時代の遺跡

 

  堺の銅鐸

 

  弥生時代終わり~古墳時代初めの堺  

 

の講義をしていただきました。

 

 

 なおスライド写真は版権などのため撮影はしませんでした。許可いただいた写真やインターネットの堺市ホームページなど一部画像を掲載させていただきました。


弥生時代とは?

 日本史を思い出すと、旧石器時代→縄文時代→弥生時代→古墳時代→飛鳥・奈良時代

と続くが、明確に何年から何年までが〇〇時代と決め付けられない。土器などから年代を特定することや出土発見場所からも決め付ける根拠もない。

 弥生時代は潅漑を伴う本格的な水稲耕作が始まったころ(紀元前10~5世紀ころ)から前方後円墳が出現するまで3世紀中ごろまでをいう


堺の弥生時代の遺跡は、石津川流域周辺に分布、<四ツ池遺跡><毛穴遺跡(けないせき)><日明山遺跡(ひやりやまいせき)>が主な遺跡である

特に<四ツ池遺跡>からは 多量のイイダコつぼ・石器・弥生土器などが出土している。



堺では 4種類の銅鐸が発見されている。

大きさや、色彩などはさまざまである。

 また<日明山(ひやりやま)遺跡>からは土器の頸部がとても長い土器が見つかっており、葬送用土器として使われたのかもしれない。

 

 堺市内では弥生終わりごろの土器は見られるものの、古墳時代初めの古墳は見つかっていない。

 

 2時間たっぷり使った、熱心な橘先生の講座でした。先生は古墳時代を主に専攻されているようですので、機会があれば、古墳時代のおはなしも聞かせていただきたいものです。