2月9日(金曜日)堺市立東文化会館「アミナス北野田」において第21回府民カレッジを実施しました。
午前「土佐光吉と堺&源氏物語絵巻」
講師:河田昌之 大阪芸術大学教授
午後「簡単毬飾り」
指導:手作りグループ
◇午前の部の開始
講義の全体概要について説明される河田先生
1.やまと絵とは
日本の四季や暮らし、宮中行事や年中行事、文学や和歌などを題材にして平安時代から描かれてきた絵画である。
特徴として、非常に細密、精緻なものであり、かつ画材も金などの高価なものを惜しみもなく使っている。
2.土佐派とは
やまと絵を描く絵師は、宮廷の「絵所」に属しており、その絵所の長である「預」を土佐派が世襲していた。
ということで土佐派の家系についての説明である。
3.土佐派と堺の関り
戦国時代に土佐宗家継承の「土佐光元」戦死により絵所預の職を失い、後を継いだ「土佐光吉」が堺に移り活躍する。
といった説明の後、源氏物語におけるやまと絵の講義に移る。
源氏物語絵巻の説明である。
1.扇面貼付屏風「若紫」全体 17世紀江戸期の土佐光則筆ー久保惣記念美術館
2.同上の右の部分拡大
女房達が遊びに興じているさまであるが、拡大しても全く違和感のない細やかな描かれ方である。
3.「水辺鶉図」 17世紀江戸期の土佐光起筆ー個人蔵
やまと絵においては鶉というのはひとつのテーマになっていたそうであり、多く描かれている。先の豪華な画材使いと比べ
ると対照的である。
4.「蓬生」 12世紀前半平安時代の筆の一部拡大ー徳川美術館
荒屋敷となった邸で暮らす「末摘花」を訪ねる源氏と惟光である。これは、同じテーマを時代と人のちがいによる表現の相
違といった観点での説明に使われた。
5.「宇治の姫君 橋姫」 12世紀平安時代ー徳川美術館
琵琶を奏でてばちで雲から月を「中君」の図の「拡大である。全体には覗き見をする「薫」が描かれている。
やまと絵、土佐派というのと源氏物語と源氏物語絵巻と大変に含蓄ある講座であった。
◇午後の部:毬飾りつくり。
まずは、何を作るかと出来上がりがどのようになるかと必要な材料についての説明である。
右のように手作りグループの方より指導を受ける。
下の写真は、左から皆さんの作成状況、作成の過程、出来上がりである。
想定以上に難しく、器用さだけではなく相当に柔軟な頭も必要ということで結構悪戦苦闘したが、皆さん無事に作品完成できた。
時期的に良き雛飾りになると思える。
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